皆さん、こんにちは!4Kで見る『ウルトラマン』鑑賞ガイド、第5弾へようこそ!回を追うごとに、物語の深みと特撮の魅力にハマっている方も多いのではないでしょうか?
今回の第17話から第20話は、ウルトラシリーズの中でも特に独創的なアイデアと、キャラクターたちの内面に迫るドラマが光るエピソードが満載です。人間のエゴ、ヒーローの苦悩、そして仲間との絆…。見どころが盛りだくさんです!
さあ、今回もベーターカプセルを握りしめる気持ちで、光の国の物語を深く味わいましょう!🚀
第17話「無限へのパスポート」- 登場怪獣:四次元怪獣 ブルトン 🌀
【基本データ】
- 放送日:1966年11月6日
- 登場怪獣:四次元怪獣 ブルトン
- 脚本:藤川桂介
- 監督:満田かずほ
あらすじ 📖
宇宙開発センターから、隕石サンプル「ブルトン」が盗まれた!犯人は、宇宙線研究所のイワモト博士。彼はブルトンを使い、四次元空間を作り出すことに成功するが、制御不能に陥ってしまう。科特隊本部や東京の街が、まるでシュールレアリスムの絵画のように歪み、混乱に包まれる。この奇妙きてれつな現象を、ウルトラマンはどうやって解決するのか!?
見どころ&鑑賞ポイント ✨
- ✅ 奇想天外な四次元空間! 建物が歪み、重力が狂い、科特隊のメカが空中で停止する…。常識が一切通用しない四次元空間の描写が斬新で面白い!
- ✅ 動かない怪獣!? ブルトン自身はほとんど動かず、赤いアンテナから怪光線を発して四次元現象を引き起こします。その存在自体が「現象」であるという、これまでにないタイプの怪獣です。
- ✅ ウルトラマンも大混乱! さすがのウルトラマンも、四次元空間には大苦戦。自分の手足が言うことを聞かず、おかしな動きになってしまうシーンはコミカルで必見です。
【マニアック鑑賞ポイント】🕵️♂️
- 🔬 デザインの元ネタは? ブルトンのイソギンチャクとサンゴを合わせたような奇妙なデザインは、芸術家・岡本太郎の作品にインスパイアされたという説があります。まさに「芸術は爆発だ!」的な怪獣です。
- 😵💫 ウルトラマンの奇妙な倒し方。 ウルトラマンはブルトンを倒すのに、なんと自分自身を分裂させてぶつけるという荒業を使います。一体どういう原理なのか…まさに四次元的な解決策です。
- ✍️ 脚本家デビュー作! この回は、のちに『宇宙戦艦ヤマト』や『銀河鉄道999』などを手掛ける巨匠・藤川桂介氏のデビュー脚本。その独創的な才能の片鱗がうかがえます。
第18話「遊星から来た兄弟」- 登場宇宙人:凶悪宇宙人 ザラブ星人 👽
【基本データ】
- 放送日:1966年11月13日
- 登場宇宙人:凶悪宇宙人 ザラブ星人、にせウルトラマン
- 脚本:金城哲夫
- 監督:野長瀬三摩地
あらすじ 📖
地球の各都市が、原因不明の放射能の霧に包まれる事件が発生。その時、地球の「兄弟」を名乗るザラブ星人が現れ、霧を消し去って友好を申し出る。しかし、それは地球侵略のための狡猾な罠だった。ザラブ星人はハヤタを捕らえ、自らが「にせウルトラマン」に変身して街を破壊し始める。本物のウルトラマンは、濡れ衣を晴らし、地球を守れるのか!
見どころ&鑑賞ポイント ✨
- ✅ にせウルトラマン、再び! 第16話に続き、またもや「にせウルトラマン」が登場!今回はより本物に近い姿で、ヒーローのイメージを汚す悪逆非道な破壊活動を行います。
- ✅ ハヤタ隊員の正体がバレる!? ザラブ星人に正体を見破られてしまうハヤタ。科特隊の仲間たちに真実を告げるべきか、彼の葛藤が描かれる重要なエピソードです。
- ✅ ヒーロー同士の激突! 本物のウルトラマンと、にせウルトラマンの直接対決は、本作最大の見どころの一つ。同じ姿、同じ技を持つ者同士の戦いは迫力満点です。
【マニアック鑑賞ポイント】🕵️♂️
- 👀 ニセモノの見分け方! にせウルトラマンは、本物と比べて目が少し吊り上がっており、足のつま先が尖っているなどの違いがあります。4Kの高画質で、その微妙な差異を探してみてください!
- 🗣️ 「ザラブ」の意味。 ザラブ星人の「ザラブ」は、英語の「Brother(兄弟)」を逆から読んだもの。友好を装いながら、裏では侵略を企む彼らの狡猾さを象徴するネーミングです。
- 🚁 まさかの協力プレイ? ザラブ星人は、科特隊のビートルを催眠光線で操り、にせウルトラマンを援護射撃させます。味方のはずのメカがヒーローを攻撃するという、絶望的な状況が描かれます。
第19話「悪魔はふたたび」- 登場怪獣:青色発泡怪獣 アボラス、赤色火焔怪獣 バニラ 🔵🔴
【基本データ】
- 放送日:1966年11月20日
- 登場怪獣:青色発泡怪獣 アボラス、赤色火焔怪獣 バニラ
- 脚本:山田正弘
- 監督:円谷一
あらすじ 📖
3億5千万年前の地層から、青と赤の巨大なカプセルが発見された。それは古代文明人が封印した、二大怪獣だった!青いカプセルから現れたのは、あらゆるものを溶かす泡を吐くアボラス。赤いカプセルから現れたのは、口から高熱火炎を吐くバニラ。太古のライバルであった二大怪獣は、現代の東京で宿命の対決を開始する。科特隊、そしてウルトラマンはこの二大脅威を同時に食い止められるのか!?
見どころ&鑑賞ポイント ✨
- ✅ 怪獣 vs 怪獣 vs ウルトラマン! アボラスとバニラ、そしてウルトラマンが三つ巴で戦う、超豪華なバトルシーンが見どころ。まるで怪獣映画のようなスケール感です。
- ✅ 対照的な二大怪獣! 青と赤、泡と炎、という対照的な能力を持つ二体の怪獣の設定が秀逸。デザインも個性的で、どちらも強烈な印象を残します。
- ✅ 科特隊、大奮闘! ウルトラマンが登場するまで、科特隊は二体の怪獣を相手に必死の攻防を繰り広げます。ムラマツキャップの冷静な指揮と、隊員たちの勇気が光る回です。
【マニアック鑑賞ポイント】🕵️♂️
- ♻️ またまた改造スーツ! 青い怪獣アボラスの頭部は、なんと初代レッドキングの頭部を改造し、青く塗り直したもの。そして、赤い怪獣バニラは完全新規造形。この対比も面白いポイントです。
- 🏛️ ロケ地は国立競技場! アボラスとバニラが激突するクライマックスの舞台は、今はなき旧・国立競技場。当時の貴重な風景が記録されている点でも価値のあるエピソードです。
- 💦 アボラスの泡の正体は? アボラスが吐く強力な泡は、実はビール会社の協力を得て、本物のビールの泡(炭酸ガス)を使って撮影されたもの。リアルな泡の質感が、4K映像でさらに際立ちます。
第20話「恐怖のルート87」- 登場怪獣:高原竜 ヒドラ ✈️
【基本データ】
- 放送日:1966年11月27日
- 登場怪獣:高原竜 ヒドラ
- 脚本:金城哲夫
- 監督:円谷一
あらすじ 📖
自動車事故で亡くなった少年の供養のため、彼の父親が作った怪獣の像。その像が、少年の魂を宿したかのように巨大な怪獣「ヒドラ」となって大空へ舞い上がった。ヒドラは、少年が事故死した国道87号線の上空を飛び続け、自動車を次々と破壊していく。科特隊は出撃するが、ヒドラを攻撃することにためらいを感じる。ウルトラマンは、この悲しい復讐を止めることができるのか。
見どころ&鑑賞ポイント ✨
- ✅ 悲しくも美しい物語。 亡き息子の無念を晴らそうとする親の愛と、それが生み出してしまった悲劇を描く、ウルトラマン屈指の感動作。涙なしには見られません。
- ✅ ウルトラマンの苦悩。 ハヤタはヒドラが少年の化身であることに気づき、攻撃することができない。ヒーローとしての使命と、人間としての感情の間で葛藤する姿が描かれます。
- ✅ 空に散った小さな命。 物語のラスト、ウルトラマンが取る行動は、力で解決するだけがヒーローではないことを教えてくれます。夕日を背に佇むウルトラマンの姿が、深い余韻を残します。
【マニアック鑑賞ポイント】🕵️♂️
- 🕊️ 倒さないという選択。 ウルトラマンはヒドラを倒さず、宇宙へ運び去ります。これは第15話「恐怖の宇宙線」のガヴァドンと同じ結末ですが、こちらはより悲壮感に満ちています。
- 🤫 光の国のルール。 この回で初めて「ウルトラマンは、自らの正体を地球人に知られてはならない」という、光の国の掟があることが示唆されます。今後の物語の重要な伏線となる設定です。
- 🐦 ヒドラのデザイン。 怪鳥のような姿をしたヒドラは、シャープで美しいデザインが特徴。空を飛ぶシーンの特撮も素晴らしく、その悲しい姿を際立たせています。
いかがでしたか?
ただのヒーロー番組ではない、『ウルトラマン』が持つ文学性やドラマ性が色濃く出た4本でしたね。
次回は、第21話「噴煙突破せよ」から!
火山の毒煙の中で戦う、ウルトラマンの過酷なミッションが描かれます。どうぞお楽しみに!👋