【ウルトラマン全話解説】第9話~第12話!怪獣墓場の悲哀とミイラの恐怖!鑑賞ガイド③ ☢️👻

ウルトラマン誕生60周年 アニメ・特撮

皆さん、こんにちは!4Kで蘇る『ウルトラマン』の世界、その深淵にさらに迫る「鑑賞ガイド」第3弾です!

今回の第9話から第12話は、『ウルトラマン』の世界観をぐっと広げる名作揃い。ただ怪獣を倒すだけではない、物語の奥深さを感じられるエピソードが満載です。

これを読めば、ウルトラマンの戦いの意味、そして怪獣たちの存在理由について、きっと考えさせられるはず。さあ、今回も心して光の国の物語を追体験しましょう!🚀


第9話「電光石火作戦」- 登場怪獣:地底怪獣 ガボラ ☢️

【基本データ】

  • 放送日:1966年9月11日
  • 登場怪獣:ウラン怪獣 ガボラ(正式名称:地底怪獣)
  • 脚本:山田正弘
  • 監督:飯島敏宏

あらすじ 📖

台風の影響で、ウランを好物とする怪獣ガボラが出現。ウラン貯蔵庫を目指して進撃を開始する。科特隊は、ガボラをウラン貯蔵庫から引き離すため、ヘリコプターでウランを吊り下げ、山中へとおびき寄せる「電光石火作戦」を決行する。しかし、作戦は失敗し、ハヤタは絶体絶命のピンチに陥る。ウルトラマンは、放射能を撒き散らす凶悪な敵を食い止められるのか!

見どころ&鑑賞ポイント ✨

  • 緊迫の輸送作戦! 怪獣を「誘導する」という、これまでにないユニークな作戦が展開されます。ヘリコプターのミニチュアと地上の実景を組み合わせた特撮技術が見事です。
  • ヒレを開くギミック! ガボラは普段、顔の周りを6枚のヒレで覆っていますが、威嚇や攻撃の際にそれを花のように開きます。このギミックが非常に格好良く、怪獣のデザインに大きなインパクトを与えています。
  • 放射能の恐怖! ウランを食べるという設定から、ガボラ自体が放射能を帯びているというリアリティのある恐怖が描かれます。これは第4話「大爆発五秒前」のテーマを引き継ぐものでもあります。

【マニアック鑑賞ポイント】🕵️‍♂️

  • ♻️ 究極の改造怪獣! ガボラの着ぐるみは、第3話のネロンガ(元は『Q』のバラゴン)の胴体に、新規造形の頭部とヒレを付けたもの。つまり、バラゴン→ネロンガ→ガボラという、円谷プロの「改造怪獣史」を象徴する一体なのです!
  • 🏃 ハヤタ、走りすぎ問題。 この回、ハヤタ隊員はとにかく走ります。ヘリから落ち、山中を駆け巡り、ガボラを追いかける…。4Kの高画質で、黒部進さんの疾走感と迫真の演技を堪能してください!
  • 🤔 なぜ倒さなかった? ウルトラマンはガボラのヒレをもぎ取った後、スペシウム光線を使わず、ガボラが地面に潜っていくのを見送ります。放射能を持つ怪獣を爆発させられないという、ヒーローの苦悩と配慮が感じられる深い結末です。

第10話「謎の恐竜基地」- 登場怪獣:えりまき怪獣 ジラース 🦖

【基本データ】

  • 放送日:1966年9月18日
  • 登場怪獣:えりまき怪獣 ジラース
  • 脚本:金城哲夫
  • 監督:満田かずほ

あらすじ 📖

ネス湖で謎の巨大生物が目撃された。調査に乗り出した科特隊は、その正体が世界的な動物学者・二階堂教授が密かに育てていた恐竜「ジラース」であることを突き止める。しかし、雷のショックで凶暴化したジラースは、湖から出現し暴れ出してしまう。ハヤタはウルトラマンに変身するが、目の前に現れた怪獣の姿に、なぜか戸惑いを見せる…。

見どころ&鑑賞ポイント ✨

  • 夢の対決が実現!? ジラースの姿は、日本の、いや世界の「怪獣王」にそっくり! ウルトラマンとあの怪獣が戦うという、ファンなら誰もが夢見たドリームマッチが繰り広げられます。
  • エリマキを使った攻防! ジラースは、トレードマークであるエリマキをウルトラマンに引きちぎられてしまいます。そのエリマキを使い、まるで闘牛士のようにジラースを翻弄するウルトラマンの戦い方はコミカルで必見です!
  • 科学者のエゴと悲劇。 恐竜を蘇らせるという夢に憑りつかれた科学者の狂気と、その結果生まれた悲劇を描く、哀愁漂うストーリーです。

【マニアック鑑賞ポイント】🕵️‍♂️

  • 🤫 大人の事情の結晶! ジラースの着ぐるみは、円谷プロが東宝から借り受けた「ゴジラ」のスーツに、エリマキを付けたもの。これはもはや「マニアック」というより公然の秘密ですね。4Kでその質感の違いを見比べるのも一興です。
  • 🙏 慈悲深きヒーロー。 ウルトラマンは、とどめを刺したジラースからエリマキをそっと剥がし、亡骸に手向けます。その姿は、まるで好敵手の死を悼むかのよう。ウルトラマンの優しさが光る、シリーズ屈指の名シーンです。
  • 🎬 満田監督デビュー作! このエピソードは、のちに『ウルトラセブン』なども手掛ける満田かずほ監督のデビュー作。娯楽性とドラマ性を両立させた手腕が光ります。

第11話「宇宙から来た暴れん坊」- 登場怪獣:脳波怪獣 ギャンゴ 🗿

【基本データ】

  • 放送日:1966年9月25日
  • 登場怪獣:脳波怪獣 ギャンゴ
  • 脚本:南川竜
  • 監督:満田かずほ

あらすじ 📖

ある日、鬼田という男が持っていた奇妙な隕石が、彼の強い念波を受けて巨大な怪獣「ギャンゴ」へと姿を変えた!ギャンゴは鬼田の破壊衝動をそのまま体現したかのように、街で大暴れを始める。科特隊が出撃するが、ギャンゴの動きは予測不可能。ウルトラマンも、そのトリッキーな動きに翻弄されてしまう。果たして、この「宇宙から来た暴れん坊」を止める方法はあるのか!?

見どころ&鑑賞ポイント ✨

  • コミカルで予測不能な戦い! 持ち主の精神状態を反映するため、ギャンゴの動きはデタラメでユーモラス。ウルトラマンも、思わずずっこけたり、プロレス技を仕掛けたりと、コミカルなファイトを展開します。
  • イデ隊員の人間ドラマ。 ギャンゴのデタラメな動きに「怪獣も少しは科学的に動け!」と激怒するイデ隊員。兵器開発に行き詰る彼の焦りや苦悩が色濃く描かれ、物語に深みを与えています。
  • ユニークすぎるデザイン! トーテムポールのような顔、アンテナのような耳、腹部の模様など、一度見たら忘れられない奇抜なデザイン。まさに「暴れん坊」の名にふさわしい怪獣です。

【マニアック鑑賞ポイント】🕵️‍♂️

  • 👂 耳が弱点! ギャンゴの最大の弱点は、頭部のアンテナのような耳。ウルトラマンがこの耳を攻撃すると、激しく痛がる様子が描かれます。4Kの高画質で、ギャンゴの痛そうな表情(?)を観察してみてください。
  • 🎭 名前の由来は? ギャンゴという名前は、当時の流行語「ギャング」や、英語の「Go」などを組み合わせたもの、という説があります。その名の通り、やりたい放題の暴れん坊です。
  • 🪨 最後は石に…。 ウルトラマンに敗れたギャンゴは、元の小さな隕石に戻ります。倒されて爆発四散するのではなく、元の姿に戻るという結末が、このエピソードのユニークさを物語っています。

第12話「ミイラの叫び」- 登場怪獣:ミイラ怪獣 ドドンゴ、ミイラ人間 👻

【基本データ】

  • 放送日:1966年10月2日
  • 登場怪獣:ミイラ怪獣 ドドンゴ、ミイラ人間
  • 脚本:大伴昌司、金城哲夫
  • 監督:円谷一

あらすじ 📖

7000年前のミイラが発掘された。しかし、そのミイラは現代に蘇り、人々を襲い始める。ミイラは、自らの守護神である怪獣「ドドンゴ」を呼び覚まし、科特隊本部にまで侵入する。ハヤタはミイラ人間と直接対決するが、その最中にベーターカプセルを落としてしまう!絶体絶命の科特隊!そしてドドンゴは、ウルトラマンを背中に乗せたまま大空へ飛び立つ!

見どころ&鑑賞ポイント ✨

  • ホラー&アクションの融合! 蘇るミイラの恐怖を描く前半のホラー展開と、ウルトラマンが怪獣の背中に乗って戦う後半のアクション展開のギャップがすごい!一粒で二度美味しいエピソードです。
  • ウルトラマン、馬乗りになる! 麒麟のような姿をしたドドンゴの背中に、まるで騎手のように飛び乗るウルトラマン!この奇想天外な空中戦は、シリーズ屈指の名場面です。
  • 科特隊本部の危機! 敵が科特隊の心臓部にまで侵入してくるという、緊迫感あふれるシチュエーション。隊員たちのチームワークが見どころです。

【マニアック鑑賞ポイント】🕵️‍♂️

  • 👤 二人羽織怪獣! ドドンゴのスーツは、前後に2人のスーツアクターが入って動かすという、非常に珍しい構造になっています。そのため、四足歩行の独特な動きが表現されています。4Kでその連携プレイに注目!
  • 💡 また落とした! 第5話に続き、ハヤタはまたもや変身時にベーターカプセルを落とします。今回はムラマツキャップが拾ってくれるのですが、ハヤタの「うっかりさん」ぶりが定着しつつあります。
  • ✍️ 豪華な脚本陣! この回の脚本には、当時の少年誌で怪獣図解などを手掛けていた大伴昌司氏が参加しています。彼の豊かなアイデアが、ミイラやドドンゴといった魅力的なキャラクターを生み出しました。

いかがでしたか?
ヒーローの苦悩、怪獣の悲哀、そして奇想天外なアイデア。ますます『ウルトラマン』の魅力から目が離せませんね!

次回は、第13話「オイルSOS」から!
油を求めて中東からやってくる、凶悪な怪獣が登場します。どうぞお楽しみに!👋

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